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面接で聞かれても答えなくていい 14 項目: 家族・尊敬する人・愛読書

手順 2026-10-31 · 3 分

厚生労働省は、採用選考で会社が配慮すべき事項として 14 項目を挙げている。本籍・家族・住宅状況などの「本人に責任のない事項」、宗教・支持政党・尊敬する人物・愛読書などの「本来自由であるべき事項」、そして身元調査や必要のない健康診断などの「選考の方法」。面接でこれらを聞かれても、答える義務はない。

14 項目

本人に責任のない事項

  1. 本籍・出生地
  2. 家族(職業、続柄、健康、病歴、地位、学歴、収入、資産など)
  3. 住宅状況(間取り、部屋数、住宅の種類、近隣の施設など)
  4. 生活環境・家庭環境など

本来自由であるべき事項(思想・信条にかかわること)

  1. 宗教
  2. 支持政党
  3. 人生観、生活信条
  4. 尊敬する人物
  5. 思想
  6. 労働組合・学生運動などの社会運動
  7. 購読新聞・雑誌・愛読書

採用選考の方法

  1. 身元調査などの実施
  2. 本人の適性・能力に関係のない事項を含む応募書類の使用
  3. 合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断の実施

厚生労働省は、配慮すべき事項はこの 14 項目に限られないとしている。

面接での例

聞かれ方の例 当たる項目
「ご両親の仕事は?」「お父さんの勤め先は?」 家族
「尊敬する人は誰ですか」 尊敬する人物
「愛読書は?」「普段読む新聞は?」 購読新聞・雑誌・愛読書
「出身はどちらですか(本籍の意味で)」 本籍・出生地
「支持する政党は?」 支持政党

※ 例はこの記事で作ったもの。

厚生労働省の説明では、戸籍謄本や本籍が書かれた住民票を出させることも本籍の把握に当たり、採用選考時の健康診断は、適性・能力を判断するうえで合理的・客観的に必要な場合を除き、既往歴の確認や告知書も含めて行わないよう求めている。

聞かれたら

セクシュアルハラスメントにあたる言動は、2026 年 10 月から会社に防止の措置が義務になった(OB・OG 訪問の記事)。

法律でも決まっていること: 個人情報の収集

職業安定法 第 5 条の 5 は、募集を行う会社が求職者の個人情報を集めるとき、業務の目的の達成に必要な範囲で、目的を明らかにして集めるよう定めている。同法に基づく指針は、次の情報を原則として集めてはならないとしている(群馬労働局の資料による整理)。

区分 例
人種、民族、社会的身分、門地、本籍、出生地など社会的差別の原因になるおそれのある事項 家族の職業・収入、本人の資産、容姿、スリーサイズなど
思想及び信条 人生観、生活信条、支持政党、購読新聞・雑誌、愛読書
労働組合への加入状況 労働運動、学生運動、消費者運動などの社会運動に関する情報

違反した場合は改善命令が出されることがあり、改善命令に違反すると罰則がある(同資料)。14 項目のうちのいくつかは、この指針でも原則として集めてはならない情報に当たる。

裁判所の考え方: 採用の自由

厚生労働省の「確かめよう労働条件」は、会社には契約を結ぶ自由(採用の自由)があるとし、最高裁の判例を紹介している。

事件 裁判所・年 判断の要点
三菱樹脂事件 最高裁大法廷 1973 会社は、法律などによる特別の制限がない限り、採用の相手や条件を原則として自由に決められる。思想・信条を理由に採用を拒んでも当然に違法とはならず、調査も法律で禁じられた違法行為とはいえない

つまり、14 項目のすべてが法律で禁じられているわけではなく、聞かれたことがただちに違法になるとは限らない(上の指針で、原則として集めてはならない情報に当たるものはある)。一方、性別(男女雇用機会均等法)や障害(合理的配慮)、年齢(労働施策総合推進法、新卒採用などの例外あり)のように、法律で募集・採用の差別が禁じられているものもある。聞かれて困ったら、答えずに相談先に伝えてよい。

読むときの注意

出典: 厚生労働省 公正採用選考特設サイト「採用選考時に配慮すべき事項」「公正な採用選考の基本」「よくある質問」/ 厚生労働省「確かめよう労働条件」裁判例: 採用の自由(三菱樹脂事件)/ 職業安定法 第 5 条の 5(e-Gov 法令検索)/ 群馬労働局「求職者等の個人情報の取扱いについて」。2026-10-31 確認。