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会社には心身の健康を損なわせない注意義務: 電通事件は入社 2 年目の社員だった

手順 2026-10-31 · 3 分

会社は、業務による疲労や心理的負荷が過度にたまって労働者の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務を負う(最高裁 2000 年、電通事件)。この事件の労働者は、新卒で入社して 2 年目の社員だった。時間外・休日労働が月 80 時間を超えた人は、申し出れば医師の面接指導を受けられる(労働安全衛生法)。

厚生労働省が紹介する裁判例

事件 裁判所・年 判断の要点
電通事件 最高裁 2000 会社は、業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷などが過度に蓄積して、労働者の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務を負う。指揮監督の権限を持つ上司も、この義務に沿って権限を使うべき。本件の上司は業務の量を調整する措置をとらなかった
横浜南労基署長事件 最高裁 2000 業務による過重な精神的・身体的負荷が基礎疾患を悪化させ、発症に至ったとみるのが相当として、労災と認めた
静岡県(警部補過労自殺)事件 最高裁 2025 同じ注意義務は都道府県と警察官の間でも変わらない。上司が負担軽減の措置を講じなかったことは注意義務違反

申告しなくても

事件 裁判所・年 判断の要点
東芝事件 最高裁 2014 会社は、労働者からの申告がなくても、健康に関わる労働環境に十分な注意を払い、業務を軽くするなどの配慮をすべき。メンタルヘルスの不調を申告しなかったことを理由に、賠償額を減らすこと(過失相殺)はできない

同じページの解説: 会社には、労働者の生命や身体などの安全、健康に配慮する義務がある。

長時間労働の目安

時間 意味 記事
月 45 時間 時間外労働の原則の上限 残業の上限
月 80 時間超 医師の面接指導の対象になる要件(時間外・休日労働、本人の申出など) 本記事
月 100 時間 特別条項でも、時間外 + 休日労働はこれ未満 残業の上限

自分でできること

  1. 労働時間を記録する: 出退勤の時刻を、自分でも毎日メモする
  2. 上司に業務量を伝える: 調整する権限は上司にある(電通事件)
  3. 医師の面接指導を申し出る: 月 80 時間を超えたら
  4. 相談する: 会社の産業医・相談窓口、総合労働相談コーナー(労働相談)、労働基準監督署

入社前には、月平均所定外労働時間を会社に求められる(若者雇用促進法)。

読むときの注意

出典: 厚生労働省「確かめよう労働条件」裁判例: 過重労働(電通事件、横浜南労基署長事件、静岡県(警部補過労自殺損害賠償請求)事件の判示の骨子と事案の概要)・メンタルヘルス(東芝事件)/ 厚生労働省「専門業務型裁量労働制の解説」(2024 年 3 月、労働安全衛生法に基づく医師の面接指導の要件)。2026-10-31 確認。