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会社は 2 週間で辞められる。ただし突然辞めて 70 万円の賠償を命じられた例も

手順 2026-10-31 · 3 分

期間の定めのない雇用は、労働者から辞めると申し入れれば 2 週間で終わる(民法 第 627 条第 1 項)。ただし、出し方によっては撤回できなくなり、入社直後に突然辞めて会社に損害を与えたとして損害賠償 70 万円の支払いを命じられた裁判例もある(東京地裁 1992 年)。

2 つの辞め方

辞職(一方的な解約の申入れ) 合意解約(退職願)
中身 労働者が一方的に契約を終わらせる 労働者が申し込み、会社が承諾して終わる
終わる時期 申入れから 2 週間(民法 627 条) 合意した日
撤回 会社に届いた後は原則として撤回できない 会社が承諾する前なら撤回できる場合がある

厚生労働省が紹介する裁判例

事件 裁判所・年 判断の要点
大隈鐵工所事件 最高裁 1987 合意解約の申込み(退職願)への会社の承諾は、就業規則などに特段の定めがない限り、辞令書の交付などの方式によらなくてもよい。人事部長が退職願を受理したことで、会社は即時に承諾したと解するのが当然
ケイズインターナショナル事件 東京地裁 1992 入社直後に突然辞めた労働者に、損害賠償として 70 万円(請求 200 万円の約 3 分の 1)の支払いを命じた

同じページの解説は、辞職の意思表示は承諾前なら撤回できるが、相手に不測の損害を与えるなど信義則に反する場合は許されないこと、2 週間を超える予告期間の定めは退職の自由を制限するため無効とされることを挙げている。

辞めるときの順番

  1. 就業規則を読む: 退職の申出の時期、手続き
  2. 書面で出す: 「退職届」(辞職)か「退職願」(合意解約)か、どちらのつもりかをはっきりさせる。日付と退職日を書く
  3. 引き継ぐ: 突然いなくなって会社に損害が出ると、賠償を求められる場合がある
  4. 受け取るもの: 離職票(失業手当に要る、雇用保険)、源泉徴収票、会社が預かっている書類など
  5. 辞めさせてもらえないとき: 総合労働相談コーナー(労働相談)。2025 年度の「自己都合退職」の相談は 38,386 件

辞めるよう勧められたら(退職勧奨)

同じサイトの解説: 退職勧奨は、会社が労働者に自分から辞める意思を持ってもらうための働きかけで、労働者は自由に断れる。任意の意思形成を妨げたり、名誉感情を害したりする言動での勧奨は、不法行為になる場合がある。

事件 裁判所・年 判断の要点
下関商業高校事件 最高裁 1980 勧奨される者は自由に意思を決められる。長期間にわたり繰り返された勧奨は許される限界を超え、損害を賠償する義務がある

勧奨に応じて退職すると、多くの場合「合意解約」になる。応じるつもりがなければ、はっきり断り、日時・相手・言われたことを記録しておく。2025 年度の「退職勧奨」の相談は 26,022 件(労働相談)。

読むときの注意

出典: 民法 第 627 条(e-Gov 法令検索)/ 厚生労働省「確かめよう労働条件」裁判例: 辞職(大隈鐵工所事件、ケイズインターナショナル事件の判示の骨子と解説)・退職勧奨(下関商業高校事件)/ 厚生労働省「令和 7 年度個別労働紛争解決制度の施行状況」。2026-10-31 確認。