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「無料」は誰が払っているか: 紹介手数料は 1 件あたり約 103 万円
業界分析 2026-10-31 · 5 分
就活サイトも就職エージェントも、学生は無料で使える。法律で、学生からお金を取れないことになっているからだ。払うのは採用する会社で、民間の職業紹介の手数料は、就職 1 件あたり平均約 103 万円(2024 年度、全年齢)。
学生から取ってはいけない
| サービスの種類 | 法律上の名前 | 学生から取れるか |
|---|---|---|
| 就職エージェント | 有料職業紹介事業 | 原則として求職者から手数料を取ってはならない(職業安定法 第 32 条の 3 第 2 項) |
| 求人サイト・就活サイト・スカウトサイトの多く | 募集情報等提供事業 | 学生の情報を集めるサイト(特定募集情報等提供事業者)は、応募した人から報酬を受けてはならない(同 第 43 条の 3) |
お金を払うのは、学生を採りたい会社。
エージェントの数字
厚生労働省が集めた民間の職業紹介事業の報告(2024 年度、速報):
| 数 | |
|---|---|
| 有料職業紹介の事業所 | 30,561 |
| 常用の就職件数(有料) | 888,993 件 |
| 手数料収入(全体) | 約 9,835 億円 |
| 常用就職 1 件あたりの手数料 | 約 103 万円(前年度から 10.9% 増) |
※ 新卒だけでなく、転職を含む全年齢の数字。新卒だけの手数料は、この集計からは分からない。
エージェント経由で入社が決まると、会社はエージェントに手数料を払う。エージェントの収入は、学生が入社することで発生する。
会社がお金を払う形
| 形 | いつ払うか | 一般的な例 |
|---|---|---|
| 掲載 | 求人を載せたとき | 就活サイトの企業ページ、特集、ランキングの枠 |
| 成功報酬 | 入社が決まったとき | 就職エージェント、一部のスカウトサイト |
| 送信・利用 | スカウトを送る、データベースを使うとき | スカウトサイト |
| イベント | 説明会・合同説明会に出るとき | 合同企業説明会 |
料金の形と額はサービスごとに違い、公開されていないことが多い。
サイト経由と直接応募、何が違うか
| 就活サイト経由 | エージェント経由 | 会社に直接 | |
|---|---|---|---|
| 会社がその経路で払うもの | 掲載料など | 入社が決まると手数料 | なし(採用ページは自社のもの) |
| 連絡の窓口 | サイトのメッセージ、会社のマイページ | エージェントの担当者 | 会社の採用担当 |
| 間に入る人の利害 | サイトは会社と学生の両方を集めたい | 担当者は入社が決まると収入になる | なし |
| 受けられる情報 | サイトに載っている範囲 | 担当者が知っている範囲 | 会社に直接聞ける(職場情報の求め方) |
エージェントを使うなら、先に見るもの
有料職業紹介事業者は、次の情報を提供しなければならない(職業安定法 第 32 条の 16 第 3 項)。
- その会社の紹介で就職した人の数
- そのうち、期間の定めのない雇用で就職して、辞めた人の数
- 手数料に関する事項
担当者の話を聞く前に、この数字を見ておく。
読むときの注意
- 「直接応募で会社が払うもの: なし」は、その経路のために外部に払う費用の話。会社は採用管理システムなどに別途費用を払っていることがある。
- 新卒採用で会社が経路ごとに選考を変えるかどうかは、この記事の資料からは分からない。
出典: 職業安定法 第 4 条・第 32 条の 3・第 32 条の 16・第 43 条の 3(e-Gov 法令検索)/ 厚生労働省「令和 6 年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)」(2026-03-31)。2026-10-31 確認。